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シリコンエッチング

シリコンエッチングとは、シリコン基板そのものを腐食させ、立体構造を形成する技術です。シリコンの腐食には、一定方向に進むもの(異方性)と、全方向に進むもの(等方性)とがあります。

異方性の原理は、シリコンの結晶構造によるものです。シリコンには、腐食作用が結晶方向に沿って進む性質があります。この性質を利用して、エッチング面が平坦になるようなエッチングを行うことができます。異方性エッチングを行う場合、基板には単結晶のシリコンを使用し、エッチング液にはKOH水溶液などを用います。

単結晶のシリコンウエハは、結晶方向によって<100>や<110>などに種類分けされています。これを選ぶことで、溝加工の種類を選択することができます。また、エッチング液の種類によって、等方性エッチングにもなります。

V溝加工


V溝断面写真
深さ:550μm

基板表面が<100>のシリコン材を用いると、V型の溝を形成します。斜面の角度は常に同じです(54.7°)。

角溝加工


角溝断面写真
深さ:130μm

基板表面が<110>のシリコン材を用いると、角型の溝が形成されます。結晶構造により、溝の向きは側面に対し54.7°傾きます。

等方性


等方性断面写真
深さ:125μm

等方性とは、全方向に等しくエッチングが進むことです。直線パターンをエッチングした場合、模式図のように壁面にRがつきます。

用途

ファイバーアレイ、MEMS用デバイス(ミラー)、マイクロデバイス、その他

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